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中学1年生の時に両親が離婚した麗さんに話を聞きました。

シングルママ・シングルパパに届けたいひとり親へのエール

子育てに奮闘する
シングルママ・シングルパパへ、
ひとり親とその家庭を支援・応援する
人々からのメッセージ。

子供が一番嫌だと感じるのは
お互いが悪口を言っているのを聞いている時だと思います。
子供を理由に人生を制限せず、人生を楽しむ見本を見せてください!

Yell 16

麗さん

中学1年生の時に両親が離婚し、以降、父と父方の祖父母と暮らす。離婚によって嫌な思いもしたが、一方で、何かに縛られたり我慢するよりも好きな生きるということを大切にしようと気づけたと感謝もしている。ご自身も、2年前に結婚。

Q1

ひとり親家庭になった頃のことを
教えていただけますか?

「離婚しようと思う」と両親から言われたのは、中学1年生の時でした。母の不倫が原因だったそうです。その日は「ちょっと出かけようか」という感じで、何の予兆もなく家族3人で近くの空港のウッドデッキに行きました。元々両親はケンカをよくしていましたが、まさか「離婚」という話になるなんて想像もしていなかったので本当にびっくりしました。今思えば、欲しいと言っていたCDをその日に買ってくれたり「今日はいつもより優しいな〜」とは思っていたのですが...(笑)。「どちらにつくか考えておいてほしい」と言われたのですが、あまりの突然の話についていけず、「せっかく遊びに来たのに、楽しい気持ちをぶち壊された!」と怒りが込み上げました。2、3日後、祖父母も集まりどちらと暮らすかを問われ、金銭的に安定しているであろう父を選びました。

Q2

今までで1番大変だったことは?
それにどのように乗り越えましたか?

その後、父と父方の祖父母の家で住み始めたんですが、「家族」というものに絶望していて、食卓を囲んで「いただきます」ということがすごく嫌になったんです。自分の気持ちを理解してくれているかわからないし、大人たちがこちらの様子を伺っているのもわかってそれも嫌だった。だから、食事は自分の部屋で一人で食べていました。父が料理を頑張ってくれていたのはわかっていたので、「ごちそうさまでした」は言いましたよ。なぜか敬語でしたが(笑)。
家にいるのが苦しい時は、母と再婚相手が暮らす家や、友達の家、母方の祖母の家に行ったりすることもありましたね。少し気持ちが落ち着いたのは高校1年生の時。母が再婚し、父に美人な彼女ができて二人が幸せそうになった姿を見て、良かったなって思ったんです。「あ、この人たちも同じ人間なんだな。好きに生きて当たり前なんだ」って。二人が互いの悪口を言い合っている時より、よっぽど良かったですね。

Q3

周りに支えられたなと感じることはありますか?

小学生の頃からクラスにひとり親家庭の子が多かったんです。両親がケンカすることもないし優しいし、ひとり親っていいな〜って思っていた記憶がありました。だから、離婚の話を聞いた時に友人に「ひとり親だから困ることってある?」と聞いたところ「止める人がいないから、親の説教が自分だけにくることがあるよ」というアドバイスをくれて。その後確かにそう感じるタイミングがあったのですが、初めに友人から聞いていたので心の準備ができていました。
あとは、生理や女性ならではの悩みについて助けられたことが。ある日、生理痛で学校に行けないと言った私の手を引き、父が登校させようとする様子を見た学校の保健の先生が「生理痛で苦しんでる時に無理矢理動かしちゃダメよ」と怒ってくれたんです。父は初めは全然わかっていなかったのですが、その一件でだいぶ理解してくれ、「薬はいるか? どうしたら楽になるか?」を聞いてくれるようになりました。保健室の先生は頼りになる存在で大好きでした。

Q4

2年前に結婚されたとのこと。
結婚に対するイメージに変化はありましたか?

両親の離婚を経験できたからこそ、いい意味で「結婚」に対する過剰な期待をしなくなりました。結婚って、幸せを確約されるものでもない一方で我慢するものでもない。1回結婚したら終わり、じゃなくていいんじゃないかなって。それぞれのカタチがあるし、夫婦の間で納得しているなら、世間の考え方は気にしなくていいと思うんです。
それと、結婚式を挙げる時に「親のどちらを選ぶか」で悩むこともあると思うんですが、私の場合は主人が「産んで育ててくれたのは変わらないんだから、二人とも呼んだほうがいいんじゃないか?」と言ってくれて。父はちょっと不満そうでしたが、両親を呼んで式を挙げました。さすがに披露宴の席で二人を横に並べるのは辛いだろうなと思って、親友や親族に間に入ってもらいましたけどね(笑)。

Q5

ひとり親の方やひとり親になる方への
メッセージやアドバイスを教えてください

子供が一番嫌だと感じるのはお互いが悪口を言っているのを聞いている時だと思います。お互い「お前のせいだ」と言っているくらいなら、それぞれが幸せになる方法を選んでほしいと心から願います。
また、両親が離婚をしたからこそ新しい価値観を持てたことはとても感謝しています。もちろん、離婚を切り出された時の衝撃は忘れないし、全部を許せるわけではないけど、親だって好きに生きていいし、それが当たり前。子供を理由に人生を制限せず、人生を楽しむ見本を見せてください!

Q6

頑張っている
シングルママ・シングルパパに
エールを一言!

大切なのは維持することじゃない。 楽しむお手本を!! 麗さん(27) 鍼灸師

2021.03.30 up

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