
ふたりならなんとかなるさ
子供だけでなく自分のことも同じくらい大切に
ふーみんさん
Q1
ひとり親家庭になった経緯を教えていただけますか?
昔付き合っていた彼氏と16 年ぶりに再会してまた付き合うことになり、その年の秋に婚約をしました。妊娠が発覚して予定日を待たず、6月に当時まだ婚約中だった彼が急逝しました。
その後は悲しみで何もする気も起きず、途方に暮れて過ごしていました。ただ実家の家族には心配をかけたくないので、仕事の帰り道に泣きながら帰って、家では泣かずというような生活をしていました。
予定日の2ヶ月前くらいになり、これはまずいと思い立ち出産準備を始めました。臨月には役所に行って担当課の方に話を聞いてもらいました。実際使うことはありませんでしたが、何があってもいいように経済面では生活保護のシステム、生活面では母子生活支援施設、仕事についてもひとり親が学べるものなど、私達親子が生きていくために必要そうなサポートについて事細かに教えてもらいました。
Q2
ひとり親家庭になってから、これが大変だったなと感じていることがもしありましたら教えてください。またそれをどのようにして乗りこえたか、などもありましたらお願いします。
経済的な面では、いろいろな情報を活用し、リサイクルの利用、NPOの無料や安価に受けられる塾などにお世話になりながらやりくりを工夫しました。
精神的な面で大変だと感じたのは、相談相手となるはずの子育ての戦友がいないことでした。それについては仕方のないことで、学校の先生やスクールカウンセラーさんを始めたくさんの方に支えて頂きました。学童の先生や地域の習い事の先生、主治医の先生などに助けられました。それで乗り越えられている部分が大きいと思います。知恵や情報を持っている人に相談したり、助けてもらうことは大切だと思います。
どうしても家族じゃないと決断できないような事が出てきてしまった時、目先のことでなく長期的に考えてどの選択が息子にとって良いのだろうかとか、1人で考えて決めなくてはいけないことが難しいなと感じました。
子供は学校に行けない時期もありましたが、小さい時に近所のお祭りで興味を持った和太鼓や、自由工作の教室などの習い事には積極的に参加して、そういうところで人間関係を築いたり、興味関心を伸ばしてくれているようです。

Q3
反対に今まででこれが嬉しかったな、楽しかったなと感じていることがもしありましたら教えてください。

子供の成長が感じられる瞬間が嬉しいです。色々大変なこともあった分、身体的な面ですくすくと育ってくれていることを見ることは嬉しいですし、精神的な面でも大人の物の考え方や気の使い方をするようになってきました。例えば私が「美容院に行ってくる」と言ったら「俺が払ってやるよ」とかっこつけてお年玉から払ってくれようとしたり、息子が体調を崩し入院中に、院内学級の英語プログラムで作ってくれたクリスマスカードにはママに贈る言葉として“磨いて光らない人はいない”と書いてありました。添えられた絵も本当に素敵で嬉しかったです。
Q4
ひとり親の方やこれからひとり親になる方へのメッセージやアドバイスがありましたら教えてください。
「自分が幸せでなければ、子供も幸せにできない」とはよく耳にする言葉ですが、つい最近までは「余裕があるわけじゃないんだから子供が先でしょ」と思いながら暮らしてきました。
しかし、子供はずっと一緒にいるわけですから、保育園を過ぎる頃になると親が大変とか、つらいとかすべてを感じていると思うのです。自分では素振りは見せていないつもりでも、無理をしていることを子供なりに敏感に感じ取り見破っていて、心配を掛けてしまったなと分かる時があります。なので最近は無理をしすぎるのも良くないなと思うようになりました。子供だけではなく、自分の事も大事にして一緒に成長していけたらいいなと思っています。

Q6
ひとり親で頑張っている
シングルママ・シングルパパに
エールがありましたら教えてください。
2024.02.28 up